手形を使用して現金化することが可能ですが、どのようなやり方があるのかを知らない人もいるでしょう。
この記事では手形を活用する3つの現金化方法について詳しく解説します。
ファクタリングによる資金調達との使い分け方や、おすすめクレジットカード現金化ランキング
も紹介するので参考にしてください。
銀行で取立依頼
手形を受け取って現金化したいと考えている場合には、最も標準的なのが銀行で取立依頼をする方法です。
手形に記載されている支払金融機関の窓口に直接出す方法もありますが、銀行などの手形交換所としての役割を果たしている金融機関の窓口でも現金化できます。
銀行で取立依頼をするには手形を持って窓口に行き、現金化したいから取立をお願いしたいと伝えるだけで問題ありません。
必要な書類は手形取引依頼書と本人確認書類で、押印していない場合には印鑑が必要になるので用意しておきましょう。
窓口で手続きが終わったら3営業日程度で現金を受け取れます。
すぐに現金を手に入れられるわけではないのがデメリットです。
また、取立依頼をする方法は期日が厳しいので注意が必要です。
手形は支払い期日が定められています。
基本的に期日の1営業日前または1営業日後の3日間しか手形の取り立てを依頼できません。
支払い期日がやってくるまでは現金化できないのも手形の取立を銀行などの金融機関に依頼するデメリットです。
ただ、期日は30日後、60日後などのように自由に定められるため、取引先と交渉すれば融通が利きます。
また、手数料が安くて数百円程度のことがほとんどで、審査もなく簡単に現金化できるのはメリットです。
手形割引
手形割引は手形の期日よりも前に現金を受け取ることができる方法です。
金融機関や手形割引の専門業者に依頼すると、まだ期日が来ていなくても現金化できますが、手間と時間と手数料がかかるので注意が必要です。
手形割引は期日前に銀行や専門業者に対して手形を譲渡する代わりに現金を受け取るという仕組みになっています。支払期日が近ければ手数料は小さいですが、支払期日がかなり先の場合には手数料が大きくなるのが一般的です
手続きとしては必要書類を用意して銀行などに審査を依頼します。
そして、審査結果を通過できたら現金の支払い手続きが進むという流れになっています。
審査を受けるために本人確認書類や収入証明書類、登記事項証明書や決算書類などのさまざまな書類を整えなければならないのが大変な点です。
審査の状況によっては追加書類の提出を求められる場合もあります。
また、信用情報に問題がある場合には信用保証書や担保などが必要になる場合があります。
手形割引は期日前に手形を現金化できるのはメリットですが、申し込んでから審査期間もあるのですぐに現金が手に入るわけではありません。
期日よりも前にどうしても現金が必要なときにだけ検討するのが無難でしょう。
手形貸付
手形貸付は手形を担保にして融資を受ける方法です。
銀行や手形貸付の専門業者に依頼して資金調達に活用します。
手形割引との違いは現金を受け取った個人または法人が返済しなければならないことです。
手形割引には取引先から支払いを受けるのが銀行になりますが、手形貸付の場合には自分が現金を受け取ります。
受け取ったお金を使って銀行に対して支払いをするという流れになっています。
手形貸付を利用するときにも銀行や専門業者に手形貸付の依頼をして審査を受けなければなりません。
審査に必要な書類を用意して提出し、審査結果を待たなければ現金化できないのはデメリットです。
また、借入に相当するので審査が厳しいのが一般的です。
手形が担保になるので無担保ローンに比べると審査が通りやすいですが、信用情報や借入の状況によっては審査が通らない場合があります。
手形を発行した側の信用がない場合にも審査落ちになるリスクがあるのがデメリットです。
ただ、担保があるお陰で手形貸付は手形割引よりも審査時間が短い傾向があります。
特に依頼主の信用情報についてやや問題があるというときには手形割引は審査が長期化しがちですが、手形貸付の場合には手形が担保になるので審査が早く完了するのが一般的です。
手形のメリット・デメリットは?
手形は受取人にとっては支払いサイトを設ける場合とは違い、手形割引や手形貸付で早期資金化ができるのがメリットです。
振出人にとっては支払日を先延ばしにできるので資金繰りを良くすることができる魅力があります。
ただ、手形のデメリットは不渡りのリスクがあることです。
振出人は信用がなくなり、1回で取引停止処分になるリスクがあります。
信用情報にも記録が残るため、後々の資金調達などに問題が発生します。
2回の不渡りを起こすと2年間の取引停止処分になるのが一般的です。
受取人は手形を現金化できないのがデメリットです。
受取人は権利があるはずだと考えて訴訟を起こしたとしても、取引先が倒産してしまったら資金回収ができません。
手形割引とファクタリングの使い分け
手形割引とファクタリングはどちらも資金繰りの改善に用いられている方法ですが、基本的に性質が違うので使い分けましょう。
手形割引は期日前の受取手形を金融機関に譲渡することで現金を手に入れる方法です。
一方、ファクタリングは売掛金を受け取る権利を譲渡することによって現金を早期に手に入れられるのが特徴です。
売掛金はサービスや商品などの対価として支払いが確定している会計上のお金を指します。
手形とは違って契約や発注書・納品書などによって証拠付けられるのが売掛金です。
手形割引の場合には手形によって根拠付けられているので、取引対象となる証憑が異なります。
ファクタリングは一般的に手数料が高めですが、取引先が手形を発行できない場合でも利用可能です。
手形割引の方が手数料は抑えられるものの、財務諸表で見ると負債になるので見栄えが悪くなります。
取引先の都合や今後の事業や信用を加味して使い分けるのが大切です。
手形や売掛金が無い時の緊急で現金化する方法!
手形や売掛金があれば期日前でも現金化できるのは確かです。
ただ、どちらも持っていないときもあれば、自社あるいは取引先の信用情報に問題があって現金化が難しい場合もあるでしょう。
その際の打開策としておすすめなのが法人カードの現金化です。
法人カードやビジネスカードを作成しておき、現金が必要になったときにクレジットカード現金化業者に依頼すれば最短即日で資金調達ができます。
クレジットカード現金化業者の中には法人サービスを徹底していて、換金率を割り増しにしたり、大口取引に対応したりしているところもあります。
法人カードを持っているなら今からでも緊急対策が可能です。
24時間いつでも受け付けているのが一般的で、土日祝日の振込にも対応しています。
資金で困ったときには法人カードを活用することも視野に入れて現金の調達方法を広く考えましょう。
おすすめのクレジットカード現金化業者はこちらの3つです。
- プライムウォレット
- スピードペイ
- あんしんクレジット
手形の現金化まとめ
- 手形には取立依頼と手形割引と手形貸付で現金化する方法がある
- 手形割引は受取手形を現金化するのに対してファクタリングは売掛金を現金化する
- 法人カードがあれば即日で現金を調達できる
手形は現金化の方法が複数あるので便利ですが、約束手形による取引は廃止される方針が立てられています。
資金調達ではファクタリングも有効なので検討しましょう。
また、法人カードがあれば即日で現金化が可能です。
早めに法人カードを手に入れて緊急事態に備えておくのがおすすめです。